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不和のアート:芸術と民主主義(The Arts of Dissent: Art and Democracy)


ポスターイメージデザイン:中島りか Image Designed by: Rika Nakashima

*dissent: 不和 (合意consentの反対語)、異議、不賛成、不同意


新型コロナウイルス感染拡大と並行して政治が大きく動きつつあります。新自由主義的資本主義に支えられたグローバル化が失速して、分断と緊張の時代が突然到来したかのようです。ロシアによるウクライナの侵略はそのひとつの兆候かもしれません。コロナ禍において世界中で政治的な緊張は今や高まっており、ナショナリズムや自民族主義、レイシズムや排外主義が広がる一方で、権威主義的国家の台頭、暴力による政治的弾圧、少数民族の迫害、原理主義の拡大が進んでいます。

この時代にアートは何ができるのでしょうか。

この緊急企画は、政治、特に民主主義と芸術との関係を議論する一時的な場を作ろうというものです。

ミャンマーのクーデターを扱ったカミズの展覧会「Masking/Unmasking Death 死をマスクする/仮面を剥がす」と併設で行われるこの緊急企画では、東アジアのアクティヴィストたちの版画コレクティヴのDIY的ネットワークの日本におけるハブであるA3BC (Anti-War, Anti-Nuclear and Arts of Block-print Collective)、権力における矛盾を表現する台湾の作家 郭佩奇 (Pei-Chi KUO)、ベラルーシにおける民主化運動を作品化してきたイリヤ・イェラシェビッチ (Ilya Yerashevich)、現在の戦争状況に対する「声」を集めるイラン出身のアーティスト セピデ・ハシェミ (Sepide Hashemi)、都市空間と視覚メッセージの関係を考察する中島りか (Rika Nakashima) などの作品や活動を紹介しながら、会期を通じて、アジアを中心に起こっている政治的な問題、民主主義とアートの関係、そして現在進行中のロシアによるウクライナ侵略の問題を、展示やワークショップ、そしてディスカッションを通じて考えます。




開催期間

2022年5月1日(日)-5月10日(火) 10:00-17:00(最終入館は閉館の30分前) ・会期中無休


会場:東京藝術大学上野校地 大学美術館 陳列館1階


主催:東京藝術大学グローバルサポートセンター/東京藝大AAI(アジア・アート・イニシアティブ)、    大学院国際芸術創造研究科 毛利嘉孝研究室


企画監修:毛利嘉孝(東京藝術大学国際芸術創造研究科教授)

※本企画展は東京藝大AAI(アジア・アート・イニシアティブ)特別企画の一環として、ミャンマーのアー



ティストによる展覧会「Masking/Unmasking Death (死をマスクする/仮面を剥がす)」(会場:陳列館2階)と同時開催いたします。



出品作家 (Participant Artist) A3BC (Anti-War, Anti-Nuclear and Arts of Block-print Collective) 郭佩奇 (Pei-Chi KUO) イリヤ・イ

ェラシェビッチ (Ilya Yerashevich) セピデ・ハシェミ (Sepideh Hashemi) 中島りか (Rika Nakashima)


映像上映 (Screening) Noisey – Music by VICE《Punk Rock vs Sharia Law – Music World – Episode 5》2014 (Producer/Host Milène-Larsson, Director/Camera-Grant Armour, Fixer /Co-Host-Kartika Jahja)


展示/イベント/上映企画 (Projects) 川上幸之介 (Kounosuke Kawakami) ネス・ロケ (Ness Roquet) 楊淳婷 (協力:柯毓珊)


会期中イベント(以下全て予定) *詳細は本HPで追って告知します。 *新型コロナウイルス感染対策のためイベントの参加は人数制限有、一部予約制になります。予約方法は追って告知します。 *ディスカッションは一部英語で行われますが、通訳はありません。






● オープン・セミナー

大学院国際芸術創造研究科リサーチ領域・毛利嘉孝研究室+清水知子研究室合同公開ゼミ 「平和と民主主義、そしてアート:ウクライナの状況からアートを考える」

本展覧会のきっかけでもある現在のロシアによるウクライナへの侵略、そして昨年のミャンマーのクーデターは、独裁や戦争によってこれまでの社会のあり方が暴力的に覆されてしまう現実を私たちに突き付けました。しかし同時にデモや反戦運動を通じて人々はこの暗い力の流れに飲み込まれることを拒否し、それに抗う「不和(Dissent)」の方法を生み出しつつあります。本展覧会の最後に、アーティストであり芸術と政治の問題に長年取り組まれてきた白川昌生氏をゲストにお招きし、現在起きている世界そして日本の出来事について参加者と共に話し合う緊急の「ギャザリング/集まり」を開催いたします。

日時:5月10日(火)15:00-17:00 場所:大学美術館 陳列館1階 モデレーター:毛利嘉孝(大学院国際芸術創造研究科教授)、清水知子(大学院国際芸術創造研究科准教授) ゲスト:白川昌生(アーティスト) 参加方法:当日受付(学生・学内関係者優先)

白川昌生(しらかわよしお) 1948年北九州市戸畑生まれ。1970年に渡欧、フランス・ドイツで思想や美術を学ぶ。81年国立デュッセルドルフ美術大学卒業。13年間欧州で暮らし、帰国後は群馬を拠点にしながら幅広い芸術実践を続けている。74年より国内外での作品発表多数。近年の主な展示には、個展「ここが地獄か、極楽か。」(丸木美術館 2021)、「表現の生態系 世界との関係をつくりかえる」(アーツ前橋 2019)、「100年の編み手たちー流動する日本の近現代美術ー」(東京都現代美術館 2019)など。



● ワークショップ


① インスタレーション・ワークショップ イラン出身で大学院国際芸術創造研究科博士課程に在籍するセピデ・ハシェミ によるワークショップ。現在の世界情勢に対して、身の回りにある紙に自分の声や思いを書き連ねて会場内に吊る作品参加のワークショップです。


日時:5月3日(火・祝)終日 会場:大学美術館 陳列館1階 講師:セピデ・ハシェミ (Sepideh Hashemi) 参加方法:当日受付



A3BC in Collaboration with Denpasar Kolekti <SOLIDARITAS>

② A3BC木版画ワークショップ 反戦や反核といった社会的政治的テーマを主題に活動する木版画制作集団A3BC(反戦・反核・版画コレクティヴ)による木版画ワークショップ。社会や政治に対して一人一人の考えや思いを線に刻み、集団で一つのイメージを作り上げていく彼らの制作スタイルを学ぶとともに、誰にでも開かれた民衆メディアとしての木版画の楽しさを共有するワークショップです。


日時:5月8日(日)13:00-17:00 会場:大学美術館 陳列館1階 講師:A3BCメンバー 参加費:無料 参加方法:当日受付(席数制限有り) 持参物:印刷したいTシャツやトートバッグなどがあれば持参してください。使用するインクは黒のみです。

A3BC木版画ワークショップフライヤーのダウンロードはこちら




● パフォーマンス

ベラルーシ出身で東京藝術大学大学院で日本画を専攻するアーティスト、イリヤ・イェラシェビッチ (Ilya Yerashevich)によるパフォーマンス。ロシアによるウクライナ侵攻で犠牲になったウクライナ人のひとりひとりの犠牲者たちを想起しつつ、その痛みの一片を自らの身体に取り込む試み。


日時:5月3日(火・祝)14:00-15:00 会場:大学美術館 陳列館1階

出演者:イリヤ・イェラシェビッチ (Ilya Yerashevich) 参加方法:当日受付(人数制限有)


● 上映会

​​「女王イメルダ ―政界の果てしない闇―」+オンライン・トーク ドキュメンタリー映画「女王イメルダ ―政界の果てしない闇―」の上映会。上映後は、フィリピン出身で大学院国際芸術創造研究科博士課程に在籍するネス・ロケ、現地ゲストとともに5月に大統領選を控えたフィリピンの政治、社会に関するオンライントークを予定しています。


上映作品:「女王イメルダ ―政界の果てしない闇―」(2019年製作/フィリピン/100分) 監督:ローレン・グリーンフィールド

日時:5月7日(土)15:00-18:00 会場:大学美術館 陳列館1階 企画:Ness Roquet(国際芸術創造研究科博士課程) オンライン・ゲスト:Dakila(NGO団体, フィリピン) 参加方法(学生・学内関係者限定/25名まで):グーグルフォームにて受付 ※学内向けメールにてお知らせいたしました。 ※学内限定イベント


■ 東京藝大AAI(アジア・アート・イニシアティブ)とは


「Tokyo Geidai AAI 東京藝大アジアアートイニシアティブ」はアジアの文化・芸術の潮流を継承し、持続的に発展させるため、アジア各国のパートナーとともに、文化芸術の教育・研究の立場から、様々な実践的プロジェクトを行っていく東京藝術大学の取り組みです。音楽、美術、映像などのさまざまな分野の垣根を超えて、藝大が育む教育・研究の知見を生かし、アジアの文化芸術の発展に貢献することを目指しています。東京芸大の学生を対象とした「アジアの文化芸術」をテーマにした教養講座・特別講義の開講をはじめ、「Tokyo Geidai AAI Annual 2022」など、「アジア」をキーワードとする国際シンポジウムやワークショップなどのイベントを開催しています。


東京藝大AAI(アジア・アート・イニシアティブ)ウェブサイト: https://aai.geidai.ac.jp/about/


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